シーサートワークショップは、日本シーサート協議会の地区活動委員が企画・運営する、組織のセキュリティ責任者・担当のための気付きの場です。 加盟組織や加盟手続き中のオブザーバ組織だけでなく、国・地域のセキュリティ推進に携わる行政機関や教育機関からも有識者を招くなど、情報共有と交流の促進を目指しています。
日本シーサート協議会のワークショップは、新型コロナウイルスの日本国内拡大による感染リスク低減のため、オンラインを主体としたCSIRTの交流の場をつないでいます。
例年、中部地区では浜松と名古屋の2つの会場で2回のシーサートワークショップを開催していましたが、今年は2020年11月20日に、「シーサートワークショップ in 中部@オンライン」として浜松・名古屋の合同開催を実施しました。
また、開催にあたりまして、中部電力株式会社に会場をご提供いただきました。
本ワークショップは、「セキュリティ教育・訓練発表会(中部編)」として、行政の取り組みや、地域の大学での研究の紹介、中部地区の加盟組織や地域の警察におけるセキュリティ教育・訓練の事例紹介、コロナ渦でのセキュリティ教育に関するディスカッションを実施し、盛況のうちに終わりました。
今後も、地区毎で顔の見える活動の場の整備を通して、地区でのシーサート活動の充実を図っていきます。
参加者の声(長谷川 弘幸 @ CHUDEN-CSIRT)
ワークショップは国や警察等の行政からの講演、大学教授の講演、中部地域事業者の取り組みということで、産官学の観点からバランスよく構成されており、自社のサイバーセキュリティ対策を考える上で非常に参考になりました。
また、教育・訓練というテーマは各CSIRTでも同様に悩んでいる事項であると考えられるため、各社の訓練内容やどういったところを工夫されているか、と言った観点で学びが深かったです。
ブレークアウトセッションでは6名で教育・訓練についてディスカッションしたのですが、様々な属性の方が参加されており、在宅勤務中心の訓練やコロナ禍でも出社を前提とした訓練のやり方等、きらりと光る工夫点を知ることができました。海外拠点の教育方法についても同じ悩みを持って相談できたので、非常に良かったと思います。オンライン開催であっても、CSIRTの連携を深める良いワークショップの形を示すことができたと感じています。
参加者の声(小川 郡治 @ TC-SIRT)
今年はオンラインでの開催で、物理的な時間や費用の制約などからこれまでは参加が難しかった方々も参加しやすい環境となり、他組織の貴重な事例・見識に触れることができる有意義なワークショップになったと感じています。一方、昨年まで2回オフラインで参加させていただき、2年連続で演台にも立たせていただきました。
ワークショップ後の懇親会では、さらに顔が分かる、想いが伝わる関係の構築ができていました。そのことを思い返すと正直物足りなさを感じた面もあります。距離、時間、費用などの壁を無くすオンラインの良さは取り入れつつも、オフラインならではの関係構築、絆作りを行えるようなワークショップの開催を心待ち遠しく感じています。
〈運 営〉
・永野 憲次郎 @ CHUDEN-CSIRT(取りまとめ)
・杉井 健太郎 @ TMC-SIRT
・鈴木 将浩 @ YMC-CSIRT
・鈴木 康人 @ CHUDEN-CSIRT
・長谷川 弘幸 @ CHUDEN-CSIRT
・倉持 愼一郎 @ FSAS-CSIRT
・山本 健太郎 @ JPCERT/CC
・渡辺 文恵 @ DeNA CERT
・寺田 真敏 @ HIRT